はじめに

突然ですが、カンボジアについてどのような印象をお持ちでしょうか?世界遺産のアンコールワットなど観光地としても有名ですが、90年代まで内戦が続いていたことを、思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
この内戦で、教師や医師、学生などのいわゆる知識人が多く亡くなってしまい、カンボジアの教育問題に大きな影響を与えることとなりました。

内戦直後と比べ現在は、教師や学校の数も増えつつあります。
しかしながら、教師の質だったり学校の整備が整っていなかったりと、まだまだ改善点は多いのが現状です。また、都市部と農村部との貧富の差も問題となっています。困窮した地域に住む家庭の子供たちは学校に通わず、家事や労働に従事していることも珍しくありません。

キリロム工科大学はカンボジアのキリロム国立公園敷地内にあります。
カンボジアをはじめとした、非英語圏の若者たちに英語でITを教え、グローバルで活躍できるリーダーを育成する学校です。
今回紹介するキリロム工科大学が、これからの社会に与える影響はどのようなものになるでしょうか。
どのような大学か、概要などをまとめました。また、直接のインタビューにも成功しましたので一緒に見ていきましょう。

キリロム工科大学とは

2014年に開学したキリロム工科大学は、キリロム国立公園内の9,000ヘクタールの敷地の中にあります。自然豊かなカンボジアの国立公園内に学研都市を作る壮大なプロジェクトのコア事業です。ユニークな奨学金制度で、カンボジアの優秀な学生約300人が学んでいます。日本からの留学生も受け入れており、講師陣はインド・フィリピンなど諸国から集まっているため、多様性に富んだコミュニティを形成しています。

日本の高齢化、グローバル化の遅れ、深刻なITエンジニア不足と、カンボジアのグローバル人材、高度IT人材育成の遅れの双方を同時に解決するため、キリロム工科大学は設立されました。非英語圏からグローバルリーダーを生み出す仕組みとして、カンボジアだけではなく多くの国で転用できるモデルになることを期待されています。

キリロム工科大学へ直接インタビュー

インタビューをいただく方はどういった職種、お仕事をしていますか。またそのお仕事において、一人前になるにはどれくらいの期間を必要とするか教えてください。

我々はキリロム国立公園内でエコツーリズム事業を展開し、IT技術大学(キリロム工科大学)のほかリゾートも運営しているので、社内には様々な仕事があります。その中で私は、キリロム工科大学を日本の企業様にご紹介する営業の仕事をしています。また、お客様よりお任せいただいたシステム開発プロジェクトに、日本人エンジニア、在学生、卒業生とともに取り組んでいます。
若くて、日本語が話せないメンバーが多いので、プロジェクト進行に苦戦することも多々ありますが、学習能力が高いメンバー達の成長スピードは凄まじく、日々クオリティ向上を実感することができます。
私自身は入社して2年目を迎えます。昨年、家族でカンボジアに移住してきました。
日本では10年以上、営業や組織マネジメント、新規事業立上げ等の仕事をしてきました。文化や言語の違いから過去の経験がそのまま転用しにくい環境ではありますが、毎日の挑戦を楽しむことができています。
仕事で使用する言語は英語なのですが、当社で働くカンボジア人はみな英語がビジネスレベルでとても上手。私自身はカタコト英語なのですが、理解しようとしてくれる姿勢に助けられている日々です。カンボジア人は日本人に対しとても優しく、敬意を持って接してくれます。

より効率的に業務を行うためにはどのようなことを意識すればよろしいでしょうか。

日本をはじめ他の国で、どれだけ豊富な経験を積んだと言っても、人や国が変わればルールも変わるのは当たり前です。過去の自分のやり方にこだわりすぎず、共に働く人達のこと、会社の状況、これまでの経緯を知ることから始め、組織に馴染むよう努力することが大切だと思います。
これまで当たり前だと思っていた基準や常識が、新しい環境では非常識であることもよくあること。
私自身も、ここに来てそのことを痛感しました。そのズレを補正することが一番の効率化に繋がるのではないかと思います。その上で、日本人が基本的に持っている仕事力は世界的にみても高水準だと思いますし、これまでの経験は新興国にとって、とても貴重なものとなるはずです。

キリロム工科大学様やvKirirom Japan株式会社様の職員や従業員を雇用する際、どういった部分を見て判断するか教えてください。

設立からまだ10年経たない組織です。また、カンボジアの山奥で「先端大学を中心とした都市をつくる」という非常に難易度の高いプロジェクトを手掛けています。毎日が新しいことへの挑戦となりますし、未経験の業務が大量に発生しています。誰かが毎日、明確な指示を出してくれるという環境ではなく、指示を待っていても何も前進しません。
こうした環境でも、物事を前向きに捉えることができ、柔軟な対応ができ、学ぶ姿勢、自ら意思決定し行動を起こせる、といった行動特性をお持ちの方が活躍しやすいのではないかと考えます。
当然、これまでの経験・知識・技術・人脈・語学力があるに越したことはありませんが、基本としてこれらの行動特性をお持ちの方のほうが、このプロジェクトを楽しめると思います。

実際にご活躍されている方々は、どのような能力が高いと感じますか?また働いている方々はどのような人柄の方が多いか教えてください。

先ほどの採用基準と重複する部分もありますが、活躍している人達は変化に対して柔軟ですし、変化そのものを楽しむ人達が多いように思います。また、これをやっていれば間違いないという決まったルーチンがあるわけではなく、自ら判断できる人が多いです。
そのためには自分なりの価値判断基準が必要で、自分なりのこのプロジェクトへの理解や納得が必要となります。社員同士で一緒にお酒を飲んだりする機会も多くありますが、一人ひとりマイワールドを持っているので、話していてとても楽しく、勉強になることばかりです。人柄はもちろん多種多様で、国籍も様々です。やはり共通しているのは、このプロジェクトを通じて社会課題を解決したいという想いだと思います。

キリロム工科大学 学校概要

学校名
キリロム工科大学

理事長
猪塚武

所在地
カンボジア王国 コンポンスプー州 キリロム国立公園内

TEL
050-5534-3240/E-mail:kitinfo@kit.edu.kh

コーポレートサイト
https://kirirom.studio/https://www.kirirom.info/