はじめに

「外国人技能実習制度」は、我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国などへの移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的として、1993年から始まった制度です。

この制度は2016年11月に公布され、2017年11月に施行された「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号)」に基づいて、新しい技能実習制度が実施されています。

今回、紹介するのは外国人技能実習制度を通じて、社会貢献、そして国際貢献に取り組んでいる全国人材支援事業協同組合です。
全国人材支援事業協同組合は外国人技能実習生の求人から実習終了後の帰国まで、受け入れ企業と実習生をサポートしています。

全国人材支援事業協同組合の事業概要や、今後の事業展開方針などをご紹介いたします。

全国人材支援事業協同組合ってどんな団体?

全国人材支援事業協同組合は2002年1月に設立されました。
主な事業内容は「組合員のために行う外国人技能実習生の共同受け入れ事業」「組合員のために行う特定技能外国人支援事業」「組合員のために行う人材教育事業」など。

内閣府や厚生労働省、総務省、関東地方整備局、関東経済産業局、外国人技能実習機構をはじめとする省庁、団体など認可を受けています。
また、公益財団法人国際人材協力機構(JITCO)、一般社団法人全国人材支援連合会の会員団体となっています。

全国人材支援事業協同組合の総本部は長野県佐久市。これまでの豊富な経験や実績、幅広い取引先を生かしての受け入れ実習生の人選から、入国手続き、1ヶ月に1回以上の巡回指導による実習生の生活状況などの把握、さらには実習生の在留資格更新や在留期間更新手続きに至るまで、佐久市の総本部と全国9拠点に設置した監理事業所のネットワークが受け入れ企業と実習生を全面的にサポートしています。

それでは全国人材支援事業協同組合の組合員企業、実習生の方はその事業などについて、どのように感じているのでしょうか。
続けて全国人材支援事業協同組合の事例を紹介いたします。

全国人材支援事業協同組合の事例まとめ

全国人材支援事業協同組合ではこれまでにベトナム、中国、インドネシア、カンボジア、そのほかを含め、合計12カ国80社以上の送り出し機関からの受け入れ実績があるそうです。
ここでは全国人材支援事業協同組合が扱った外国人技能実習生の事例などをご紹介いたします。

  • 事例1(元実習生・男性)

「日本では、機械操作だけでなく規律、従業員の几帳面さなどを学びました。帰国後は、日本で働いた経験が評価され、工場の管理を任されています。日本で学んだ技術や生産ライン管理などを共有したことによって製品の品質と生産スピードが向上し、会社の大きな利益に貢献できています。」

  • 事例2(元実習生・男性)

「実習実施機関の会社の支援を得て帰国後に子会社を設立させていただきました。技能実習で使用していた機械を日本から移送し、親会社から輸入した材料に同封されてくる日本語の仕様書に基付いて加工し、日本に再輸出しています。」

  • 事例3(受入れ企業・事業主)

「技能実習生を受入れたことがきっかけで海外に進出しました。ペンチなど工具の生産を開始しました。日本語や自社の製造技術を修得した帰国技能実習生を採用しており、スムーズに経営の現地化を図ることに成功しています。2008年には現地の工場を借り、2012年には自社工場を立ち上げることができるようになりました。現在ではベトナムから日本に完成品を輸出するまでに成長させています。帰国技能実習生は現地で幹部などになって活躍してもらっています。」

全国人材支援事業協同組合の調査結果

技能実習制度は開発途上地域などに日本で培われた技能、技術、知識の移転を図り、移転先の経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的として創設された制度です。

そのため、技能実習法ではこの制度が、国際協力という制度の趣旨・目的に反して、国内の人手不足を補う安価な労働力の確保などに利用されないよう、技能実習に専念できるような体制が確立された環境で実施することや、労働力の需給の調整の手段にしてはいけないといったことが定められています。

紹介した三つの実例からもわかるように、全国人材支援事業協同組合による外国人技能実習生の受け入れ事業は実習生、受け入れ企業の双方にメリットのある実習となったことがわかります。

全国人材支援事業協同組合の事業内容をもう少し詳しく

全国人材支援事業協同組合は外国人技能実習生の受け入れに関する業務が主な事業です。
技能実習生は日本で修得した技能などを帰国後に発揮することにより、自身の職業生活の向上、さらには母国の産業・企業の発展に貢献することができます。

技能実習生の在留資格は 「技能実習1号」「技能実習2号」「技能実習3号」に分けられ、在留期間は通算で最長5年となっています。

実習生として送り出される人材は地方の公共団体や国などから推薦され、送り出し機関での厳しい技能訓練を受け、その後、受け入れ企業の面接を合格した者のみが日本での実習を受けることができます。

全国人材支援事業協同組合は各国送出し機関と連携して、豊富な情報を元に意欲的な候補生を確保し企業様の要望に沿った人選を可能としています。

全国人材支援事業協同組合へのお問い合わせはコチラから!

今回は全国人材支援事業協同組合の取り組みや今後の事業展開などについてのお話を直接、全国人材支援事業協同組合の方にうかがうことができました。

—実習生の人選、現地の研修が好評ですね

外国人技能実習生の送り出し時に問題になるのは悪質ブローカーや過剰接待、高額手数料・保証金徴収といったことがあります。
こういったことは全て技能実習生の負担になってしまいます。
入国後、実習生が失踪したという話が聞かれますが、このあたりが原因ではないでしょうか。

失踪問題やトラブルを防止するためにはしっかりした送り出し機関を選定する必要があります。
全国人材支援事業協同組合では信頼できる送り出し機関を選定しており、候補となる技能実習生に関する情報収集もしっかり行なっています。
もちろん、入国前後のサポートも万全の体制をとっています。

—入国前の教育は重要です

日本語の教育方法、生活指導教育だけではありません。
全国人材支援事業協同組合が加盟している一般社団法人全国人材支援連合会で専門教育プロジェクトを展開しています。
入国前の実習生に対して専門教育を行い、基礎的な知識を身につけもらい、日本での円滑な実習ができるよう取り組んでいます。

—入国後のサポートも万全の体制ですね

担当者は技能実習生の面接手配、雇用契約など、入国管理庁への申請準備から入国までを適切にサポート致します。
入国後は法令で定める講習を行います。
講習内容は上陸基準省令で定められており、日本語講師による日本語などの講習、専門的な知識を持つ人による法的講習を行うことと定められています。
全国人材支援事業協同組合では全国の講習施設でわたくしどもの組合専属の社会保険労務士、行政書士が講習を行います。
また、法令で定められた巡回訪問指導、監査業務を的確に行います。

また、ベトナム語、中国語などを話せる職員がいますので、技能実習生からの直接母国語による相談を受けられる体制を築いています。
組合員からの通訳・翻訳・緊急対応などに、休日・夜間含め24時間の相談に対応しています。
相談を受けた内容に応じては公的機関とも連携して適切に対応致します。

—今後の運営方針などについて教えてください

多くの先進国と同様で、日本も少子高齢化、労働人口の現象が問題になっています。
厚生労働省の令和2年版構成労働白書では本格的な人口減少が進む中で、就業者を始めとする「担い手」の減少を懸念しており、環境整備についてを言及しています。
特に2040年には医療福祉従事者は最大1,070万人に増加すると見通しています。これは就業者の約5人に1人という状態になります。

政府は2018年12月の臨時国会で在留資格「特定技能」の創設などを内容とする「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立・公布されました。
また、改正法に基づく「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針」「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」を閣議決定しています。

外国人によって不足する人材の確保を図るべき産業上の分野として、介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、建設、飲食料品製造業、外食業などの14分野で受け入れることになっています。

わたくしどもはこれまで外国人技能実習生の受け入れを通じて、送り出し機関などに人脈やネットワークがございます。
また現地での日本語教育や専門教育のノウハウを持っています。
こうしたバックグラウンドから、特定技能外国人材の受け入れについて、登録支援機関の申請をいたしております。
この事業については2012年の開始を予定としております。

まとめ

全国人材支援事業協同組合は2007年、中国人研修生の受け入れを皮切りに、年々、多くの技能実習生を受け入れてきたそうです。

その後、多くの技能実習生とのつながりを大切にし、そこで得たノウハウを生かしながら事業を続けてきて、受け入れてきた国はベトナム、中国、インドネシア、カンボジア、フィリピン、ミャンマー、タイ、ネパール、バングラディシュ、モンゴル、スリランカ、ラオスの12カ国。送り出し機関は80社以上です。

そして受け入れてきた技術実習生は2020年までには8000人を超えています。
この実績は送り出し国、機関、実習生、受け入れ企業との良好な関係を築いてきたからだといえます。

今後は特定技能外国人材の受け入れ事業にも乗り出すべく、申請をしています。
特定技能外国人材は日本の労働人口減少問題の解決策の一つになると期待を寄せられています。
全国人材支援事業協同組合の新規事業への取り組みに注目が集まっています。

団体概要

団体名
全国人材支援事業協同組合

所在地
〒385-0051 長野県佐久市中込3083番地1

コーポレートサイト
http://jinzai.coop/

事業内容
組合員のために行う外国人技能実習生の共同受け入れ事業など